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注目!!銀行の 「代理人サービス制度」 について

「いざというときも安心」「代理人サービス」という文言が並ぶ銀行のチラシが新聞に折り込まれていました。
「預金金利0.33%」と一般銀行の定期預金金利より魅力的で、高齢者やそのご家族にとっては気をひかれるのではないでしょうか。

しかし、その裏には見逃せない“気になる点”や“落とし穴”がいくつか存在していましたので内容を分析し、制度の本質や注意点を分かりやすくまとめました。

1.チラシの契約条件とは??

対象者 新規口座開設者限定
金利 1年スーパー定期年利0.33%、以降は自動継続
代理人制度 法定相続人を代理人として指定可 → 代理人が窓口で引出し可能

2.本当にメリットだけ?要注意ポイント!

銀行が掲げる
メリット

お客様側
の注意点

銀行が遠くても代理人が代わりに手続き
高齢者には便利な仕組み
万が一の時にも相続人が困らない
×
死亡時は別途手続きが必要
自宅に現金を置かずに済む
防犯面でのメリットあり
委任状が不要で手続き簡単
×
本人の意思確認なし。不正リスクも
月間支払限度額の設定で使いすぎ防止
×
施設入所などの高額出費に対応不可の可能性
利用しない月は手数料ゼロ
×
実際の手数料が明記されていない

3.落とし穴を避ける!3つのチェックポイント

  • 1.手数料を確認する
    高金利をうたう新規口座の勧誘ですが、毎月発生する手数料の金額が明記されていない点に注意が必要で、金利より多い手数料がかかる可能性もあります。
    「お取引のない月は手数料ゼロ円」といった表現も、裏を返せば、引き出しなどの取引をすれば手数料が発生するという意味とも受け取れます。

  • 2.大きな金額の制限
    月間の引き出し限度額が設定されている場合、大きな資金が必要な時に自由に使えない可能性もあります。「代理人による便利な引き出し」とはいっても、本当に自分が困ったときに柔軟にお金が引き出せるのか、慎重に見極めることが重要です。

  • 3.仕組み全体を把握する
    1年だけ金利の良い商品の裏に隠れたデメリットを見逃さず、「代理人制度」が本当にお客様のための制度なのか、その本質を見抜くことが大切ではないでしょうか。

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