今!注目される終活の新常識 -“実家じまい”と“おひとりさまの老後”を考える-
人生100年時代、60代を迎える頃には「そろそろ終活を考えたい」と感じる人が増えています。
最近では“実家じまい”や“おひとりさまの老後”といった現代的な課題が注目されています。
将来に備え、自分らしい暮らしと最期を整えることが、今の終活のテーマです。
1.増加する“実家じまい”の悩み
「親の家をどうするか?」これは多くの人がぶつかる現実です。
空き家になった実家を維持するには「管理」や「修繕」「税金」などの負担がのしかかります。
親が元気なうちに家族で話し合い、売却や片付けの準備を始めることが「親の終活」でもあり「子の相続対策」にもつながります。
事例
40年前に商売をしている家に嫁いだ相談者様。
嫁ぎ先の両親が亡くなり、ご主人も40歳代と若くして病気で倒れ介護状態に。
段差のある古い自宅での介護は大変で、たまたま娘さんの建てた家がフラットな住環境の家だったため引っ越しました。引っ越し後5年でご主人が亡くなり、空き家となって15年経った今でも昔の家には家族の思い出がいっぱい詰まっています。
引越し後すぐに売却を考えたもののそのままにしていたため、泥棒被害や建物の劣化が進みました。売却の決心がついた時には、状態が悪化しており、解体費用も高額でした。
人が住まなくなると建物の劣化が進みます。
もっと早く売却していればプラスの財産になったと思いますが、「家族の思い出」を優先してしまったご相談者様。
ご相談者様の気持ちもわからないでもないです。このような事案(空き家)を一緒に解決することが多々ありますが、不動産は早めの決断が重要と感じてなりません。
2.“おひとりさまの老後”への備え
単身世帯が増える現代では、「自分が倒れたとき、誰が助けてくれるのか?」が現実的な心配事になります。
「任意後見制度」や「死後事務委任契約」など、自分の意思を事前に託す仕組みを活用する人も増えています。
元気なうちに“頼れる仕組み”を作っておくことが不安のない老後につながります。
3.今すぐ始められる!
終活チェックリスト- 実家の家財を少しずつ整理している
- 家族と実家の将来について話し合った
- 「任意後見制度」や「死後事務委任契約」について調べた
- 自分が頼れる人をリストアップした
- エンディングノートを用意し始めた
4.一歩踏み出す終活
終活とは、人生の終わりを考えることではなく、「これからの暮らしを安心して生きるための準備」です。
家族のため、そして自分のために。
できるところから、ひとつずつ整えていきましょう。