終活で大切なデジタル遺品の整理 -「見えない遺品」のために今できること-
最近ではスマホは生活必需品といえる時代になりました。
そんな時代においては、貸金庫と同じような役割を持つのがそのスマホの中にあるデジタル財産等となります。
デジタルの財産を家族にどのように残すかは、その本人にしかできません。
今回は「見えない遺品」についてお話したいと思います。
1.デジタル遺品の具体例
ケース1
- ネット銀行・証券の口座やパスワード等が不明で凍結された場合
- 亡父の遺産を整理の際、通帳ではない財産がネット銀行にあることが判明した。
しかしログインIDやパスワードが分からない為に凍結状態になってしまった。
結局、預金口座の何百万円もの資産の手続をするために家庭裁判所へ相談が必要になり、多大な時間と労力が必要となった。
ケース2
- 写真や思い出のデータがクラウドにあり、アクセスできない場合
- 亡母のスマホには家族旅行や孫の写真など、たくさんの思い出がクラウドで保存されていた為に、パスワードが分からずアクセスできなかった。
「見たいけど開けない」という状況が、家族にとって精神的苦痛となった。
デジタル遺品とは?
スマートフォンやパソコンの中には、たくさんの個人情報や資産が保存されています。
終活において、こうした「見えない遺品」=デジタル遺品の整理はとても大切です。
主なデジタル遺品の例
- □SNSアカウント(X・Instagram・Facebook など)
- □写真やデータ
- □ネット銀行・ネット証券
- □サブスクリプション契約
- □クラウドストレージ(Googleドライブ・iCloud)
- □オンラインショッピング履歴・ポイント
2.整理の4ステップ
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- 1.使っているデジタルサービス内容を書き出す
- SNS、ネット銀行、サブスクなどをリストアップ
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- 2.パスワードの整理・保管方法を決める
- ノートなどにメモする/パスワード管理アプリを使う など
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- 3.エンディングノートにまとめる
- 信頼できる人に託すことも大切
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- 4.不要なアカウントは事前に削除する
- 放置されたアカウントは悪用されるリスクも
3.今できること
大切な思い出や資産を、きちんと引き継ぐために。
デジタル遺品の事前準備は、「未来への思いやり」
具体的には、ノート等に記入しのりづけをするなど、 必要な情報を万が一の場合に家族にのみわかるようにしておくことが重要です。