「空き家」を相続する場合の注意点を知っておきましょう!
「空き家」の相続は単純な財産と考えることはできない場合もあります。
遺産の中に「空き家」がある場合には、特に注意が必要です。
「空き家」を相続する場合、預貯金とは違い固定資産税・維持する為の管理コストがかかります。
固定資産税額は固定資産税評価額という決められた金額に対して、ほとんどの自治体で1.4%の税率で決められています。
固定資産税の評価額が1000万円の場合には、年間約14万円の負担となります。
「空き家」といっても完全に放置しておくわけにもいきません。もし放置をして、建物や塀が崩れたことで被害を被った人がいるような場合には、建物の所有者は不法行為責任を負うことになります。
一戸建てならば維持のための管理費がかかり、マンションであれば共益費の負担が発生します。
もし売却する場合や賃貸に出す場合には、不動産仲介業者に依頼することで手数料負担が発生します。対象となる「空き家」が過疎地域にあるような場合は、地域の自治体が地方創生の為の一環として、「空き家」の売買や賃貸を斡旋していることがありますので相談するとよいでしょう。
「空き家」も資産となりますが、費用ばかりかかり、積極的に受け継ぎたい人はなかなかいません。
どのような負担がかかるかを計算に入れ、「空き家」を
①売却する、②賃貸する、③リノベして貸し出すことも検討してもよいでしょう。
生前に自宅を売却して老人ホームなどの施設や賃貸物件に引っ越しを検討する方もいます。売却によって現金が残っている場合には、相続しやすくなります。
「リバースモーゲージ」という、自宅を担保にお金を借りて老後資金を捻出する方法もあります。もし自宅を残したい場合は、生前から管理人の手配をしておくと相続人の負担を減らすことが可能になります。
生前から自宅を売却することを嫌う方が多いですが、施設入居後には大きな問題になりかねない為、生前に自宅をどうしたかを相続人(お子様やご家族)と相談しておくことをお勧め致します。